
新潟市不動産 知っていても答えない。責任の境界線を守るということ
こんにちは。
新潟市の不動産売買専門店「にいがたの不動産」の中村です。
このブログは音声でもお楽しみいただけます。
弊社では、電話をスピーカーにして話すことがよくあります。
理由はいくつかあります。
なぜ、電話をスピーカーにするのか

聞き間違いを減らすため。
社内で共通認識を持つため。
担当者が不在でも、誰が電話に出ても話が通じるようにするため。
そしてもう一つ。
担当者一人の判断だけで、話を進めないためです。
不動産売買は、少しの言い間違いや思い込みが、あとで大きな認識違いになることがあります。
だから弊社では、できるだけ「担当者レベル」で完結させないようにしています。
「第四銀行の金利は何%ですか?」と聞かれて
以前、初めて取引をする司法書士の先生から、こんな質問をされたことがありました。
「第四銀行の金利は何%ですか?」
私は何の気なしに、「たしか〇%くらいです」と答えそうになりました。
そのとき、社長が横から止めました。
「第四銀行のことを、なんで第四銀行じゃなくて、うちに聞くの?」
その一言で、私はハッとしました。
たしかにをの通りなんです。
住宅ローンの金利を決めるのは、私たち不動産会社ではありません。
しかも住宅ローンは、申込時点で見えている金利だけで決まるものではなく、実際に融資が実行される時点の条件も関係します。
商品内容や適用条件などによっても変わります。
つまり、その場で私たちが、「〇%です」と確定的に答えられる話ではないんです。
相手に悪気がなくても、責任は生まれる

この司法書士の先生に、責任を押しつけようという意図があったとは思っていません。
おそらく、何の気なしに聞いただけだと思います。
ただ、その先生自身も司法書士として銀行と直接連絡を取る立場です。
銀行に確認すれば、正確な情報が分かる。
それなのに、こちらが答えてしまえば、「にいがたの不動産さんから〇%と聞きました」という情報経路が一本できてしまいます。
あとで条件が違ったときに、「誰から聞いたんですか?」「不動産会社です」となる可能性はあります。
相手に悪気がなくても。
こちらにも悪気がなくても。
です。
知っていることと、答えていいことは別
不動産会社は、仕事柄いろいろなことを聞かれます。
住宅ローンのこと。
税金のこと。
登記のこと。
建築のこと。
補助金のこと。
相続のこと。
毎日いろいろな案件に関わっているので、ある程度の知識はあります。
でも、
知っていることと、私たちが責任を持って答えていいことは別です。
銀行のことは銀行へ。
税金のことは税務署や税理士へ。
登記のことは司法書士へ。
建築の専門的なことは建築士や施工会社へ。
専門家が判断すべき内容は、専門家に確認してもらう。
これは逃げではありません。
むしろ、責任の所在を曖昧にしないために大切なことだと思っています。
「ちょっと聞いただけ」が、あとで大きくなることもある

不動産の現場では、
「ちょっと教えて」
「たぶんこうですよね?」
「これで合ってますよね?」
と聞かれることがたくさんあります。
こちらも親切心で、「そうだと思います」と答えたくなることがあります。
でも、その一言があとになって、「そう言われた」に変わることがあります。
さらに、「そう説明されたから、そうした」に変わることもあります。
もちろん、毎回そんなことになるわけではありません。
ほとんどの場合は何も起きません。
でも、万が一があります。
だからこそ、
何の気なしに責任の輪の中へ入らないこと。
これを意識しています。
一人で聞かない。一人で判断しない

弊社が電話をスピーカーにすることが多いのも、そのためです。
一人で聞いていると、
「こう言っていたと思います」
となる。
でも、何人かで聞いていれば、
「いや、そこはそういう意味じゃなかったよ」
「今の質問は、こちらが答えない方がいい」
「そこは一度確認してから返答しよう」
と、その場で修正できます。
実際、私が答えそうになったときに、社長が止めてくれたことも何度もあります。
逆に、別のスタッフの説明を誰かが補足することもあります。
これは誰かを監視するためではありません。
会社として同じ認識を持つためです。
担当者一人が抱え込まず、会社として対応する。
それが結果的に、お客様を守ることにもつながると思っています。
「間違えない会社」ではなく「間違いにくい会社」へ

それでも、間違いは起こる
ここまで気をつけていても、間違いは起こります。
人間ですから。
言い間違えることもある。
確認不足になることもある。
思い込んでしまうこともある。
だから弊社は、
「絶対に間違えない会社」
を目指しているわけではありません。
それは現実的ではないと思っています。
大切なのは、
間違いが起きにくい仕組みをつくること。
そして、一人の間違いを、そのまま会社全体の間違いにしないこと。
だと思っています。
何でも答えることが、親切とは限らない

不動産会社というと、「何でも教えてくれる人」と思われることがあります。
もちろん、分かることはお答えします。
でも、ときには、
「それは弊社が答えることではありません」
とお伝えすることも必要です。
むしろ、それが正しい対応になることもあります。
何でも答えることが親切ではありません。
曖昧な知識で答えてしまうより、
「ここは銀行に確認してください」
「ここは税理士に確認してください」
「ここは司法書士に確認します」
と線を引く。
その方が、お客様にとっても安全です。
責任の境界線を守る

不動産売買には、たくさんの人が関わります。
売主様。
買主様。
不動産会社。
銀行。
司法書士。
土地家屋調査士。
税理士。
建築会社。
それぞれに役割があります。
だからこそ、誰が、どこまで責任を持つのか。
これを曖昧にしないことが大切です。
にいがたの不動産では、分からないことを分かったふりはしません。
知っていても、専門家が判断すべきことは専門家に確認します。
何の気なしに答えた一言から、誰かが困ることがないように。
そして、担当者一人ではなく、会社としてお客様の不動産売買をお手伝いしていきたいと思っています。
知っていても、答えない。
それも、不動産仲介の仕事の一つだと考えています。





